アンケートの結果は良かった。でも売れない。その裏にある「失敗の罠」を解説
アンケート結果は最高だった。
「素晴らしいアイデア」
「リリースされたら、ぜひ使いたい」
100人のモニターからの絶賛の声。
「これで行ける」
チームには、自信が溢れていた。
でも、
メイの心には小さな不安があった。
「誰もまだ、お金を払った顧客に会っていない」
「これだけ評価が高いのだから」
「応援コメントばかりだ」
「社長の直感が当たっていた」
期待だけが膨らんでいく。
まだ、何も見えていないのに。
数ヶ月後。
先行のご案内で、
実際に購入したのは、わずか1人だった。
現場には、
あっけに取られた沈黙が広がっていた。
応援の評価が悪いわけではない。
ただ、
「優しい言葉」に満足すると、
身銭を切る顧客の本音が見えなくなる。
メイは、静かに観察記録を閉じた。
「無意識に“真実”よりも、“お墨付き”を求めていたのかもしれない。」
※この物語は、実体験や周囲の事例を元に再構成したフィクションです。
進まない構造研究所長|S の視点
【現象】
アンケートや無料モニターの好意的な意見を鵜呑みにしてしまい、
「本当の顧客ニーズ」ではなく、都合の良い「お墨付き」を集めることが目的になっている。
【症状】(自覚症状)
- 「使いたい」「欲しい」という声はたくさん集まるのに、いざ売ると売れない。
- 耳障りの良い意見やポジティブな感想ばかりが社内で共有される
- 無料モニターのアンケート結果だけで満足し、テスト販売などリスクを伴う検証を避ける。
- 「客観的なデータ」を集めているつもりなのに、どこか不安が消えない。
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【診断】
病名:アンケート過信症
本来、アンケートや市場調査は「仮説を検証し、リスクを炙り出すため」のものです。
しかし、アンケート過信症に陥った組織では、
“顧客の本音(不都合な真実)を知ること”より、
“自分たちの企画が正しいという証拠”を無意識に求め始めます。
すると、
「お金を払してでも欲しいか」という最も重要な問いは避けられ、
モニターの「優しい嘘(社交辞令)」にすがり、
プロジェクトは根拠のない自信とともに進んでいく。
結果として、
「事前評価は完璧だったのに、いざリリースしたら全く売れない」
という致命的な状態が生まれます。
—
実際には、「アンケート過信症」だけが単独で存在することはほとんどありません。
これまでに挙げた、
会議での「調整」を優先する「会議偏重症」、
遅れないことを目的化する「スケジュール至上主義」、
これら複数の“病症”が、複雑に絡み合っているのです。
そして、根本原因としての「進まない構造」が存在します。
ここで多くの経営者は、
「プロモーションが弱かった」
「ターゲットの選定を間違えた」と考えますが、
それは“誤診”かもしれません。
問題はマーケティングの手法ではなく、
「組織の構造」そのものにあります。
あなたの会社では、
顧客の「本音(行動)」より、アンケートの「言葉」を優先していませんか?
もし、好意的な意見ばかりが集まっているのに成果が出ないなら、
それは単なるリサーチの問題ではなく、
“進まない構造”が定着しているサインかもしれません。
自分の会社の「進まない構造」を診断したい方は、
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